2008.6.6 第225号

FAX北九医ニュース 北九州市医師会広報委員会



◆◆◆保健委員会だより◆◆◆

診療報酬請求において、会員より査定に対する質問が委員会に寄せられています。わかる範囲内を委員会で検討してお知らせ致しますが、委員会は審査会ではありませんのでご参考としてお目通し下さい。
@創傷処置に皮膚欠損用創傷被覆材を使用する場合、皮膚欠損が明らかになるような病名を記載いただき、また、「医科点数表の解釈」の算定要件にご留意の上、請求ください。
A病名が「高血圧症」のみの減塩食療法は、特別食加算の対象とはなりませんのでご留意ください。
Bヘリコバクター・ピロリ抗体検査について、除菌前の感染診断は、内視鏡検査及び造影検査において胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の確定診断がなされた場合のみ算定できます。なお、「慢性胃炎」など他の病名では算定できませんのでご留意ください。
Cヘリコバクター・ピロリに対する静菌作用を有するとされる薬剤が投与されている場合については感染診断の結果が偽陰性となるおそれがあるので、除菌前および除菌後の感染診断の実施に当たっては、当該静菌作用を有する薬剤投与の中止又は終了後4週間以上経過していることが必要です。【平成18年10月版「医科点数表の解釈」より】




◆◆◆ 広告可能な診療科名の改正に関するQ&Aについて ◆◆◆

本年4月1日より広告可能な診療科名の改正が行われておりますが、今般それに関して日本医師会がQ&Aを作成致しました。特に問い合わせの多い下記2点を掲載致しますのでご参考ください。
尚、全文は日本医師会のホームページ等でご覧いただけます。
日本医師会ホームページ⇒「PICK UP(診療科名の標榜方法の見直し)」⇒本文5行目「Q&Aを追加しました。こちらもご覧ください(平成20年5月23日)」をクリック。
直接アドレスを入力する際のアドレスは下記のとおり。
アドレス⇒ http://www.med.or.jp/doctor/iryohou/hyoubou-qa.html
Q4:以前からタウンページに広告を載せており、「更新契約」をしているが、その場合も(1)新しい診療科名にしなければならないのか?またそれに伴って、(2)看板や他の広告、診察券なども変更しなければならないのか?
A4:(1)はい。平成20年4月以降に新たに契約する場合は(「更新契約」という形であっても)、新しい診療科名で行う必要があります。なお、平成20年4月より前に既に契約したものについては、実際の広告掲載時期が4月以降であっても、従来の診療科名で構いません。
(2)いいえ。看板や他の広告は、それぞれ新たに換えるまでそのままで構いません。同じ医療機関の広告であっても、過渡的に旧診療科名と新診療科名が混在することはあります。診察券は広告には該当しませんので修正する必要はありませんが、今あるものが無くなった場合には、新しい診療科名に統一していただいた方がよいと思われます。
Q7:医療機関名に、新たに広告することができなくなった診療科名を含む場合(例えば「○○胃腸科医院」)、または今後新たに広告する場合は、医療機関名まで変更しなければならないのか?
A7:いいえ。医療機関名を変更する必要はありません。診療科名のみ新制度に対応すれば問題ありません。新たに開業する場合や、既存の医療機関でも名称変更する場合は、旧診療科名を医療機関名に含めることはできないものと思われます。なお、治療方法、部位、診療対象者など法令及びガイドライン等で広告可能とされたものについては、医療機関名としても使用可能です。




◆◆◆ 苦情相談事例について ◆◆◆

本会に寄せられた苦情や相談の中から他院でも参考となるような事例を紹介させていただくコーナーです。
※今回の事案⇒「薬や検査を減らすことはできないか?」(70代・男性)
※内容⇒「後期高齢者医療制度がはじまり、保険料の天引きや窓口での医療費負担が増え、生活が圧迫されている。現在、処方されている薬の中から減らせる薬や定期的な検査の期間を長く出来るものはないか?」と先生に尋ねたところ、「今まで不必要な薬を出したり、検査を行ったことはない」と言って、怒られたというものです。
※解説⇒いわゆる年金問題を背景として、こうした意見に理解できる点もありますが、質問自体は治療を求めておきながら、その治療の一部を放棄(否定)するという矛盾をはらんだものです。
4月以降、高齢者より同様の質問やあるいは「そうしたことを先生に尋ねても良いか?」といった相談が多く寄せられております。
逆に、「先生にお願いをしたところ、薬をそれまでの4錠から3錠に減らしてもらい、それ自体は良いのだが、これまで不必要な薬をずっと出されていたのか?」という医療機関の良かれと思って行った好意的な対応が、逆に不信感を招くという皮肉な結果となった苦情(相談)もありました。
こうした誤解や混乱を避けるためには、言うまでもなく医師に課された診療独立性の原則、すなわち、医師が医療行為を行うに当たっては自己の責任感と良心のみに従い、外部からの干渉を一切受けずに独立して行うこと。それと同時に、患者さんからの診療を求める要求(債権)に対し、医師が医療水準に応じた医療を提供する義務(債務)を果たすためには、患者さん自身にも診療に協力する義務(債務)があるのだということを説明し、質問者の理解をいただきました。
年金問題が国民の理解を得た形で完全解決しないうちに、高齢者だけの独立した保険に移され、保険料だけが一方的に天引きされるなど、高齢者の不満が噴出しておりますので、今後も窓口でこのような要求が出される可能性があります。
医療機関は自身の判断で、残念ながら患者の要求に応えられないという場合には、毅然とした態度で治療の必要性を説明いただくとともに、もし患者の要求時に、症状の改善等々がみられ、減薬を行っても良いと判断した場合には、上記のような誤解を招かぬ様、「これまでの治療の成果から、薬を減らして様子を診よう」等、充分な説明をお願い致します。




◆◆◆ 「わっしょい百万夏まつり」における提灯協賛について ◆◆◆

今年で21回目を迎え、夏の風物詩として市民に定着した「わっしょい百万夏まつり」ですが、今般同振興会から、より創意工夫を凝らし賑わいある夏まつりを創るため、広く市民の方々からのご協賛を募りたい旨の連絡がありました。
協賛金額は1口1万円以上で、協賛者には名前(医療機関名も可)を入れた提灯がまつりの会場内に飾られます。
ご協力をいただけます会員がおられましたら、直接振興会事務局の方へお申し込みください。
 1.協賛金額:1口10,000円以上
 2.協賛内容:名前(医療機関名)を入れた提灯を会場内に設置
 3.締め切り:7月4日(金)まで
 4.問合せ先:わっしょい百万夏まつり振興会事務局 財務部会 藤井氏まで
          電話:541−5472  FAX:551−5438