2006.7.6 第194号

FAX北九医ニュース 北九州市医師会広報委員会



◆◆◆ 療養病床の再編に伴う都道府県相談窓口の設置について ◆◆◆

厚生労働省は今月から療養病床再編の一環として、医療区分に基づく診療報酬の算定や介護保険移行準備病棟制度がスタートしたことに伴い、各都道府県に対し、患者や医療機関の不安に対応するための相談窓口の設置等を求める通知を行った。
これは制度のスタートに伴い、患者の療養上の不安や医療関係者の経営不安への対応を目的としたもので、具体的には各都道府県内に患者や家族、医療機関からの相談や照会に応じる相談窓口を設置し、地域包括支援センター等との連携を促し、関係部局との連絡調整を確保すべきとした。
また、情報提供を積極的に行う観点から、地域住民や医療関係者の疑問や不安を解消するための説明会の開催をはじめとした幅広い情報提供活動を求めた。
今後、制度がスタートしたことにより、医療機関に対する療養患者や家族からの苦情・照会等が増加することも予想されるので、ご利用いただきたい。
尚、福岡県における窓口が出来しだい、改めてご連絡致します。




◆◆◆ 苦情相談事例について ◆◆◆

本会に寄せられた苦情の中から、他院でも参考となるような事例を紹介させていただくコーナーです。
※今回の事案⇒「診断書の追加発行料金が高い」(50代・女性)
※内容⇒数日前にA院で書いてもらった診断書(4、200円を負担)が急遽もう一枚必要になったので、コンビニでコピーをし、それを保険会社に提出したところ、「コピーは受け付けられないが、このコピーに医療機関で『これは原本の写に相違ない』ということを書いて押印してもらえば、受け付けることが出来る」と言われた。
それを医療機関に伝えたところ、「記載内容に添削があってはいけないので、こちらの控えをコピーして発行する」と言われ、A院でコピーしたものに『これは原本の写に相違ない』旨と押印をしてもらい発行してもらったが、その際2,100円を取られた。
診断書はすでに書いているものなので、コピー代以上のお金がかかるのは高過ぎるのではないか」というもの。
※解説⇒最近、診断書の提出先である公的機関や保険会社などが、患者にこうした呼びかけを行っているためか、この種の問い合わせが増えております。
言うまでもなく文書料金は法定されていないため、常識的かつ合理的な金額であれば、金額の設定は個々の医療機関に任されており、医療機関によっては同時に複数の診断書を求められた場合、2枚目以降の金額を半額〜3分の2程度に設定しているところもあることから、今回の医療機関もそれを適用したものと思われます。
今回の苦情の場合、問者は2枚目の発行にかかる経費を単なるコピー代としか理解していないようであったが、発行のための手間がかかるのはもとより、そもそも診断書というのは提出先に対して記載内容の責任を負うという厳格なものであることから、その対価として相応の支払請求権を取得することは当然のことであることを説明し、理解をいただいた。
尚、2枚目以降を発行する場合は、1枚目に要した記載のための労力料を除き、手間代と責任料として、1枚目の半分から3分の2程度の料金設定にしている医療機関が多いようであるが、1枚目も2枚目も負う責任は同じという判断から同一料金としている医療機関もある。
文書料金は公正取引委員会からの厳しい指導もあり、個々の医療機関による自由料金であるので、今後窓口にてこのような疑問を呈された場合には、こうしたことを参考にご説明願います。
また、日本医師会では今回のようなケースの場合、悪用と確認の手間を省く意味からも、患者の持って来たコピーではなく、出来るだけ医療機関の控を利用して発行することを求めている。




◆◆◆ 「ジェネリック医薬品に関わる緊急調査」について ◆◆◆

現在、日本医師会ではジェネリック医薬品の品質や効果、副作用、供給体制といったことについて、ホームページ上で簡単な緊急調査を実施しておりますので、ご協力をお願い致します。
日本医師会のホームページから直ぐにアクセス出来ますし、以下のアドレスを入力することにより、直接のアクセスも可能です。
http://www.med.or.jp/nichikara/enquete/generic/